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最悪なコト。
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「おかえり、憂くん。鳴嶋さんが待ってるよ。」
鳴嶋さん、僕が店に出始めたころからの常連さん。
所謂スパダリってやつ。高学歴、高収入、顔面偏差値高。僕には似合わない。
「あ、いつも通りカッコイイですね。それに、いい匂いもする。」
柑橘系の匂いが漂う鳴嶋さんの隣に座って、腕を組む。今日も、スーツをビシッと決めていた。
「憂くんも可愛いよ。」
スーツに比べ僕はふわふわのニット。鳴嶋さんから貰ったやつ。カッコいいのは着こなせないから。
そんなことを考えていると、鳴嶋さんが僕の指に指を絡めてスタスタと歩き出した。
「ここ、行きつけのカフェなんだ。何でも頼んでいいよ。」
そう言って鳴嶋さんはコーヒーを頼んでいた。しかも、ブラック。それに比べ、僕はもの凄く甘めのレモンティーにいちごのショートケーキ。ケーキは鳴嶋さんが、事前に注文してくれていたみたい。数量限定らしくて。
「次はどこ行きたいとかある?」
コーヒーを、少し啜って僕に問いかける。
「あー、えぇと...鳴嶋さんの行きたいと......」
全部言い切る前に邪魔が入る。
「あれ、阿久津?」
どこかで聞いたことのある声。
それで、少し低め...周りからはきゃぁっと黄色い歓声。そとでもモテるってどういう事だよ。まぁ、鳴嶋さんの時も声上がってたけど...。
「...何ですか____。」
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