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家出をした
こんな勇気が僕にもあったんだと思い知らされた
僕はハイジに連れられ、ハイジの住むアパートに行った
そこには数人の男が溜まっていた
「心配ねーって。チーム仲間」
「…チーム?」
「っそ!」
ハイジと似たような格好の男が一斉に僕を見た
賭け事をやっていたのだろうか
6畳1間の狭い空間に、くわえ煙草でカードゲームをしていた
「誰?そいつ」
一番手前にいた太めの男が口を開いた
「オレのパートナー」
「はぁ!?」
ハイジの言葉にそこにいた全員が口を揃えて言った
「ていうか、昨日できたコイビト」
「つーか、男じゃん!」
一斉にツッコミが入る
「あれ知らなかった?オレ可愛ければ性別かんけーねーの…って事でよろしく」
ハイジは僕の手を掴み、部屋の奥へ引っ張っていった
僕は見世物にされているようであまりいい気分じゃなかった
…チーム…
何だろう…暴走族?
別世界…
僕はとんでもない人と出会ってしまった…?
煙草臭い部屋…
…でも、家にいるよりはマシだ
「名前は?」
奥にいた背の高い黒髪の男に言われた
「…さくら」
「へー。変わった名前してるね」
「オイ!太一勝手に話し掛けんなよ」
「うるせーハイジ」
そう答えた男、太一は、カードゲームそっちのけで僕をまじまじと見た
「……」
頭がくらくらする…
ハイジはここという住む世界がちゃんとある
僕には無かった
僕はハイジに拾われて、ハイジの世界にいるんだ…
「自由にしてていいぞ」
ハイジはそう言うと、カードゲームに混じる
…自由…
「よろしく、姫」
「…え」
「ハイジのオンナ、なんだろ?」
「……」
僕はただうずくまって何も答える事が出来なかった。
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