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「よぉ、姫」
買い出し中、背後から聞き覚えのある声と喋り方にすぐに誰だか解った
「随分と探したぜ」
僕は無視して足を止めなかった
何となく嫌な予感……
「ハイジがよぉ」
どくんっ
太一の言葉に思わず足を止めてしまった
振り返ろうとする前に、背後から太一に肩を抱かれる。
「お前に会いたがってるんだけどよ」
「嘘だ」
「嘘じゃねぇよ、あいつヤバイ仕事で今怪我してて…」
どくんっどくんっ
”今度、オレやべぇ事すんだよ。もう会えなくなるかもしれねぇ”
”どんな噂を聞いても、ここには戻ってくんな”
「来いよ」
「イヤだっ」
ぐいっと体を引き寄せられて僕は抵抗した
「何だよ、ハイジの事好きじゃねーのかよ」
「……!!」
「あー…そうか。もう新しい男できたんか…」
「違……」
「可哀想だと思わねぇ?姫」
ここまで言われてしまうと、拒絶なんかできない
もしかしたら本当にハイジが僕に会いたがっているのかもしれない…
バカな僕は、太一の言う通りについていってしまった。
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