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凌はハルオの友達だ
その友達にハルオから助けて欲しいと言った所で
嫌な顔をされるだろう…
だけど
僕の手が震えた時
優しく握ってくれた
多分それだけの理由…
もしかしたら
僕を救ってくれるかもしれない…
僕は学校の裏口から外に出た
そこには約束通り、凌が待っていてくれた
「さくらちゃんて、中学生やったんか!
幼い顔してんなーとは思っとったけど……」
会うなり凌は笑顔で言った
「取り敢えず、移動しよか?」
すぐ側にはスポーツカーが停まっていた
その運転席に凌が乗る
僕は助手席のドアを開け、座った
「どっか店でも入る?
それともこのままドライブする?」
「…どちらでも」
そう答えてチラッと凌を見ると
凌は楽しそうに口角を上げていた
「まさか電話くれるとは思わんかったわ」
「………」
「こう見えて、嬉しいんやで」
凌もチラッとこちらを見た
「一応さくらちゃん狙ってたし
制服姿も見れてラッキーや」
「……」
「なんや、緊張してる?」
凌はオーディオを弄り、ラジオを流した
「お、好きな曲」
凌はハルオと違い、軽い
もし本当に狙ってるなら
僕が電話した時にすぐわかる筈…
軽すぎるかもしれないけど
今の僕には丁度いい……
車はそのまま海へと向かい
砂浜に降りて浜辺を歩くと
冷たい潮風が吹き付けた
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