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時間は夜の11時
繁華街に子供が歩く時間ではない
闇の世界
文明をふんだんに利用された光だけがキラキラ輝き
妖しくきらびやかな世界が広がる
人の欲や本能が剥き出しになる闇に、僕は簡単に呑まれ溶け込んでいく
辿り着いたのは、高級ホテルだった
温かみのある照明が眩しい程にあり、幼い僕の姿をくっきりと浮かび上がらせる
…ここに入っていいのかな
戸惑いながらも足を踏み入れる
フロントを通りすぎ、エレベーターに乗り込む
最上階 VIPルーム
部屋の前には強面の男が立っていた
「……あの」
強面の男は僕をギロリと見た
ボディーガードなのだろうか…
逞しい体つきに、僕は狼狽える
その時ドアが開き、黒崎が姿を見せた
「……あれ、さくらくん」
黒崎は少し驚いた顔を見せた
「あの…」
「まぁ、いいから入って」
用があって部屋を出た筈なのに
顔を綻ばせて僕の手を取ると、部屋に連れ込んだ
キャー!
ハハハハハ!
何人かの男女が
シャンパングラスやワイングラスを手に、話に華を咲かせていた
…溶ける、かも
その光景に
僕は異世界に来たかの様に怖じ気づいた
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