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驚いて凌を見た
凌は顔を歪ませ、それを受け取る
そして中身を確認すると、片方の口角を吊り上げた
「わかっとるやん」
金額に満足したのだろう…
頭を上げた樫井は、僕を恨むように見た
シンに誘導され、二人が帰った
僕は、何が何だか解らなかった
金でいとも簡単に解決された事に、胸がざらつく
「…まぁ、そういう事や」
凌は悪い顔のまま僕に言った
「貴方を救った上に、住む所も面倒を見ているのですから
当然ですね」
冷酷な程無表情のシンが口を開く
「それとも貴方は
時々食事を作るバイトだけで、生計を立てられるとでも思ったのですか?」
シンが最もな事を口にした
確かに、甘い考えだった
見ず知らずの僕に、そこまでする人なんている筈がない…
「さくらには、これからもっと働いて貰うで」
凌はそう言うと、携帯を取り出して電話をかけた
「撮影はどうしたのですか?」
シンが僕に言った
「逃げたのですか?
しょうがない人ですね…」
そう言ってシンは、隣の部屋へと繋がるドアを開けた
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