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荷物もそこに置いたまま、夜ご飯は何にするか考える。なんで俺が、って感じだが、予想通り先生は三食まともに食べないし、どこになにがあるかも、あまりわかってないらしい。ここのキッチンに詳しいのは田辺さんとのこと。家政婦改め、もうお母さんと呼んでやろうか。とりあえず買い置きしてある冷凍食品に、簡単なスープを作って、ふたりで食べる。ちなみに、応接間とダイニング、キッチンまわりは現代風にリフォームしてあって、全然日本家屋って感じがしない。
六人がけのダイニングテーブルに、昔はこれを囲んで毎日食事をしていた人たちがいたんだろうと想像した。いまや、席のひとつは先生の執筆場所になっている。ノートパソコンがぽんと置かれているだけだが、ほとんどはここで仕事しているらしい。ただし、本格的に集中したい時や、やたら調べものがあるときは書斎にこもるとのこと。来客時に対応しやすいし、飲み物もすぐ飲めるから楽でいいらしい。
…………そんな普段の話をしながら食事をして、まったりする。俺の大学生活についても話す。なんとなく恋愛の話は避けた。先生も聞かなかった。
お風呂もいただいて、就寝する。寝物語に怪談を話してあげようかと言われたので、慎んでお断り申しあげた。
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