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「……………………佐久間になんて言ったの?」
先生に訊いてみた。
「なにを?」
「……俺のこと」
「バイトで母校の大学生雇ったら、思いの外よく働いてくれるって話を。……いなかったら困るって話したかな」
「………それで、なんでこの写メなんだよ……」
「なんでだろうねぇ……」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「……変なこと言ってすみませんでした」
「…………信じてくれる?」
「信じます」
「………………おいで」
そのまま先生に抱きしめられる。ずっと欲しかった。あったかい。いい匂い。ありがとう、と耳許で告げられた。電話なんかよりこっちのが断然いい。
赤子をあやすように、先生は俺の背中をゆっくりたたく。もうこの際だから、全部言葉にしてしまおうかと、先生は言った。
「言葉?」
「うん」
言わないままだと誤解が増えていきそうだから。
眠たくなるような、落ち着く声。なんで先生はこんなに優しいんだろう。
「僕のこと、どう思ってる?」
いきなり直球で困る。
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