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「そういえば、少し前にめっちゃすげー奴が転校してきたって話。知ってる?」
「何、すげー奴って」
悠太郎が興奮気味に俺と涼の間に座り込んできた。
語彙力のなさに笑いながら特に興味もなかったけれど耳を傾ける。
「なんか、すげーんだってさ、うん」
「いや意味わかんないから」
「こんな時期に来るなんて珍しいね」
七月の頭。中途半端な時期だった。
まあ高校一年生の十一月に転校してきた俺も人のこと言えないけど。
「なんか、こう、めっちゃ目立つんだってさ!美男子!女子にモテモテー!みたいな!けどもはや不登校気味なんだって。でも成績トップなんだってさ!」
「わあ、それはすげー奴だ」
「友達になりてー」と嘆いてる悠太郎を見て笑いながらスマホを弄る。
《今日どうかな?》
何度かお相手をした男からカズ名義のアカウントにチャットが届いてた。
「……」
《いいですよ。何時もの場所でいいですか?》
そう返信を打って、俺は一つ決意した。
『これで最後にしよう』と。
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