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いい匂いがする。
…美味しそうな匂い、…お腹すいたなあ…
「ん…おかあさ…ご飯何…?」
寝ぼけた目を擦って身体を起こす。
「寝ぼけてるの?」
「…え…あ…っ!」
キッチンの方を見たら皿を持って笑ってる玖音がいて目が覚めていく。
うわ〜…恥ずかしい…
「ご、ごめん…」
「仲いいんだねお母さんと」
テーブルに二つ皿が並んで手招きをされたからとりあえずその辺に落ちてたスウェットとパーカー正面に座る。
「勝手にあるもので作ったけど物色してごめんね」
「…いや…むしろありがとうございます…」
あのBARで働いてる人みんな料理出来るのか…
冷蔵庫ほとんど何も入ってなかったのに卵とレンチンのご飯と何やかんやでオムライス作れる男子高校生…
…俺と一人暮らしの水準が違いすぎる。
手を合わせて「いただきます」と頭を下げて出来たてのオムライスを頬張る。
「…美味い」
「ありがと」
くしゃくしゃと頭を撫でられる。
…あ…
なんかそれだけで胸がぎゅってなった。
…昨日のこと…夢じゃないんだよな?
本当に恋人になれたんだ…
「なんて顔してんの、また襲うよ?」
「っ」
むにっと頬を摘まれて意地悪く笑う。
そのままちゅっと軽く口付けられた。
流れてる時間が今までと違う。
甘い、溶けそう…
「…これから学校だろ」
「行かなきゃダメ?」
「ダメ、昨日片付けサボったんだからちゃんと行くの」
「真面目だなあ」
ていうか鞄も置いてきたまんまだし行かないわけにもいかない。
ありがたいのは屋台のテントとか机各教室に戻したりとかするだけの登校日だから昼からでよかったこと。
朝からだったら絶対行けなかった…
「じゃあ行こっか」
制服を着て同じ家から一緒に登校する。
変な感じ…
「和くん?」
「あ…うん」
自然に差し出された手を見つめて、手を握ろうとしてハッとする。
「…いやいや!これから外だから!」
「なーんだ残念」
笑いながらあっさり離れていく手。
…それはそれでなんか寂しいなんて思ったり…
「…わかりやすいなほんと」
「ん…っ」
手を引かれてキスをされる。
「また後で」
ね?って首を傾げて微笑む。
…くそ…見透かされてる
こくんと頷いて一緒に玄関を出る。
なんかいいな…こういうの
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