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新たなはじまり。
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みなさんこんにちは。お久しぶりです、和です。
無事に二学年の定期テストも終わり先輩達の卒業式と部の交流戦も終わって春休みに入りました。
春休みは短いけど季節的に丁度いい温かさで雪も溶けて心地いいから好き。
ただ新しい環境になるって言うのは期待と同時に不安でもあり…今まさにそれを体感してます。
「クラス表張り出されんの何時だっけ」
「わかんない、多分午前中には毎年貼ってあるから部活終わる頃にはわかるんじゃない?」
「あーやだなあ…俺今のままでいい…」
「ベタベタすんな暑い…」
ただでさえ汗かいて暑いのに悠太郎がくっついてくるから押し返す。
口ではそういったけど、俺も悠太郎と一緒だといいなって思う。あと玖音も…
選択教科はほとんど一緒だったから可能性はなくはない。涼は離れてしまうのは確定だったから二年の最後の時ちょっと寂しかったけど…別に会えなくなるわけじゃないし、これからも親友には変わらない。
「あー!もう無理!俺部活終わるまで待てない!見に行くぞ!!」
「えっ?!ちょ…おい!」
「あっ!赤西先輩ずるいっす!なら俺も行こーっ」
「俺も!」
「ちょ、みんなー?!」
気になって気になって仕方なかったのか悠太郎がそう声を上げて体育館を走り抜けて行くとゾロゾロと一年やら他のメンバーもみんな引き連れていなくなってしまった。
ぽつんと取り残される俺。
「…ったく…自由な部長だこと…」
悠太郎は三年生が抜けたあと人柄やスキルを見込まれて部長っていう職位を引き継いだ。
確かに悠太郎は輪の中心的人物だしみんなからの信頼も暑いけど…あんなんでいいのか?
多少不安だったけど誰も異論がないのはやっぱり人柄なんだろうな、って苦笑いしてみんなの後を追いかけた。
「うお…人すげえ」
毎年この時期になると玄関先に新しいクラス表が張り出される。
部活のある生徒は学校に来てるからすぐ見られるけど帰宅部や他の人達は見れないから部活勢が写メ撮ってクラスLINEに貼る、みたいなのが毎年の流れ。
外を覗くともう生徒達が集まっててまさに今張り出される瞬間ってとこだった。
「和!はやくはやく!」
「おー」
手招きされて新三年生クラス表前の悠太郎の隣に立つ。
俺背高くないからここじゃ見づらいんだよな…
少しだけ背伸びをして張り出されてく紙を順番に追っていく。
なんでかさっきまで全然緊張してなかったのに今更になってドキドキしてきてぐっと胸を押さえた。
一組、二組…名前を探すけど見つからない。
「…あ!涼発見!四組!」
「…ほんとだ。やっぱ理系クラスだから前半だよな」
四枚目にやっと見知った名前を見つけて悠太郎と声を上げる。
うちの高校はそこそこ頭いい方らしいから一二組は特進クラス?みたいな感じで頭いいやつばっかで、前半クラスが理系、後半が文系選択した生徒に分かれてるのが恒例のパターン。
とりあえず涼に知らせようとスマホを取り出して涼に電話をかけるとすぐ繋がった。
『和?どした?』
「おー、クラスわかったから知らせようかなって思って」
『随分早いね、まだ部活中じゃない?』
「あー…悠太郎が我慢出来なくて一旦休憩?」
『想像つくわ』
真剣に目を凝らしてる悠太郎を横目にくすくす笑って涼にクラスを伝えて何でもない話をしていた
ら…
「あーーーっ!!!」
「っ?!な、なに?!」
『…うるさ…』
突然悠太郎が大きな声を上げたからびっくりして肩が跳ね上がった。
なんだ…?!
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