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俺が口に詰め込まれたパンを飲み込む頃には、話はほとんど終わっていた。
朱琉、どんだけ詰め込んだのさ…
美味しかったからいいけど!
「取り敢えず放課後捕まえるか」
「いや…あいつ放課後はそそくさと帰るぜ」
「んぐっ!そそくさと帰る前に捕まえればいいんだよ!」
「なんだ。もう復活したのか」
「なんだって何さ!」ポカポカ
すると、朱琉のサブバックの中から俺の好きなふ菓子が!
朱琉はそれを手に取ると、俺の目の前でぷらぷらさせて焦らしてくる。
そ…それを早くくだせぇ…!くだせぇよ十夜の旦那ァ!
「ふ…ふ菓子…ふ菓子ぃぃぃぃ…!」
シュサッ「相手に暇な時はない…と」
「そう。だからいつ誘うかだよな 」
バッ!「ふ菓子ぃぃぃぃッ!」
スッ「昼休みとかはどうだ?昼食い終わったらけっこう余裕だろ」
メソメソ「ふ…ふ菓子( ;∀;)」
全然取れない…朱琉俺よりチビの癖に…!
俺より断然体力ないくせに!運動できないくせに!
なのにふ菓子を踊らせるのが上手すぎて敵わないって…
俺が泣きそうになっていると、目の前にふ菓子が現れた!
わーい!ふ菓子ふ菓子♪
「じゃあ明日の昼休み。ちょっと早めに昼食うぞ」
ふ菓子を食べている内に話終わっちゃった。
…なんか俺さっきから餌付けされてない…?
ま、いっか♪パンもふ菓子も美味しかったし!
次の日の昼休み、俺達は話し合い通り2-Bの教室の前へと来ていた。
お弁当を食べた後は、沫は自分のクラスへ帰ってしまったため今は3人で教室を覗き混んでいるところだ。
「で、どれが悠木君?」
「まてよ…あーいたいた。教卓の真ん前の席で本読んでるロン毛。あいつが悠木」
教卓の真ん前の席で本を読んでるロン毛…あー!いたいた!
い、イケメンだッ!
肩下まで伸びている黒髪を後ろで結び、左側の前髪と触角がアシメントリーになっている。
本に通している目は切れ長で長い睫毛が目元に影を落としている。
一言で言えば『寡黙』が似合うような人だ。
それで音楽もできるってすっごいなぁ…
本当は今すぐ悠木君の元へ行きたいんだけど、俺の行動を察してか、首根っこを朱琉が掴んで離してくれないんだ。
「ぐぬぬ…離せよ朱琉!」
「また沫の時みたいになる未来は見えているからな。先次月行かせるから待ってろ」
「任せとけ!行ってくるわー」
行動ができない俺は仕方なく、次月と悠木君のやり取りを見ていることにした。
教室中が騒がしいから、話の内容は分からないけど多分こんな感じ↓
次月「いよっす!久しぶり!」
悠木君「パタン…あー…去年同じクラスだったね。どうしたの?」
次月「悠木ってさ、音楽分野得意だろ?曲作れたりしない?」
悠木君「は?曲?まぁ作れないことはないけど…」
次月「だよな!そこで頼みたい事があって…((以下略」
悠木君「スクールアイドル!?何でこの僕が!?」
次月「ホラ悠木曲作れるし、イケメンだろ?」
悠木君「…できれば僕を巻き込まないでほしいんだけど…(ジト目)」
次月「そこを何とか!俺ら!困ってんだ!」
悠木君「知らないよ君たちの事情なんて」
交渉は上手くいってなくて、とうとう次月が土下座までしはじめた。
…ん?土下座?
次月「そこをぉぉぉぉ!何とかぁぁぁぁぁッ!」
悠木君「うわぁっ!?」
んんんんんんんんんん!?
「ちょっ!次月やりすぎだって!」
「お前何やってんだよ!」
「あ!ごめん俺なんかスイッチ入ってた…」
次月が正気を取り戻し、土下座の体制から立ち上がる頃には、周りの冷たい視線だらけだった。
悠木君もこの一瞬で何が起こったのか処理しきれないのか、目を丸くしたままだ。
いつの間にか騒がしかった教室が水を打ったように静かで、ただただ気まずい。すごく恥ずかしいどうしよう。
「…ッ!」
この空気に耐えかねたのか、次月の手を引いて悠木君は教室を出ていってしまった。
俺も見失わないように二人の後を追った。
朱琉は教室の人達に一礼してから教室を出た。マメだよね。
悠木君が次月を連れてきた場所は、校庭の隅にある花壇の前。
また朱琉はゼェハァしてるwホント体力ないなぁw
悠木君も多少息が上がっている。まぁ音楽だけやってきましたーって感じだもんね。
ちなみに俺と次月は(元)運動部組だから息は上がってない。さすが俺達だよね☆
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切り方のプロになりたいさんどりこです。
ボキャブラリーをもっと豊富にしたいさんどりこです。
涼乃っちがふ菓子好きだといいなぁと思ってますさんどりこです。
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