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怖い。怖い怖い。怖い怖い怖い。
腕を、掴まれた。ガシッと。
そう、『足枷』が付いたあの日と一緒だ。
「逃げちゃだーめ」
今でも鮮明に覚えている。
大きな手が振りほどけないほど強く俺の腕を掴み、そのまま車に乗せられてそれから…
「見た目格好いいのに可愛い一面が見れて良かったよ」
「おじさん、××君の事ずっとずっと見てた」
「あ。そうだ。もし警察や身内に相談したら…次はもっと…」
怖い…ッ!
「ごほッ!かはぁっ…!ぐっ…ぅえ…」
警察に言うべきだ。親に、相談しなきゃ…そんなのわかってる。
こんなのおかしい。それもわかってる。
でも、あの日言われた一言は言葉以上に俺を拘束し、行動しようする俺の手足や相談しようとする口を麻痺させた。
それは完全に俺に『足枷』が付いたという合図だった。
あの日から絶望しかなかった。
夢への道は閉ざされ、心も身体も穢れ、折角決まった男子校に通う事になっても、神経をすり減らす毎日を送るだけとなってしまった。
「うッ…ううぁ…ッ…ぁうっ…」
アイドルになる夢を叶えたかった。
あんな形で穢れたくなかった。
男に怯えず楽しい学校生活を送りたかった。
吐き出された液体と涙は真新しい水と共に、誰にも知られず流されていった。
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