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2綺麗な夜
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「こんばんは、ココ借りますね」
「あら、みこりん、今日は早いのね」
「えぇ、仕事が早く終わりましたので」
そう言って化粧台の前に座り、メイクを施す。
そして、綺麗な服を着飾る。
あとはウイッグを付ければ完成。
ここは女装の飲み屋みたいなもので、
大学の時から続けているコトだった。
大学の友人に時給の良いバイトを紹介してもらって、それがココという訳なのだが。
最初は金銭面で困っていたため、嫌々ながらもやっていたのだが、
段々とやっていくうちに楽しいとさえ、感じてくるようになった。
理由はよくわからない。
そして今に至る、ということです。
「あ、みこりん!そのメイク、超可愛いんですけどっ、てかてか、また綺麗になったんじゃない!?」
「祐里く…祐里ちゃん、ありがとう…その、祐里ちゃんも一段と可愛いよ?」
「みこりんにそう言われるとマジ嬉しいなっ、えへへ、今日も頑張ろうね!」
この子は祐里ちゃん、
ちゃん、といってもココは女装バーなので、みんな男しかいない。
まだ二十歳になったばかりの彼は、今時の女子高生のような喋り方とその態度で若さを感じさせる。
そして、俺の事をとても尊敬してくれているみたいだ。
「今日も笑顔で頑張りましょうね」
「はい!」
榊ママと呼ばれる、ココの経営者はいつも笑顔を絶やさない。
故に、マリア様とも呼ばれている。
俺に「みこりん」という名前をくれたのも、ママだった。
理由を聞くと、どうやら苗字と名前の最初の一文字から取ったらしい。
「祐里ちゃーん!また遊びに来ちゃったよー」
「大原さん!来てくれたんですかぁ、マジ感激!」
指名制なので、客は常連になると決まって自分の好みの子と飲むようになる。
大抵、そういう人か酔って間違えて入った人が多いが。
「今日は連れもいるんだけど…もう一人お願いしてもいいかな?」
「もちろんです!えっとー、あ!みこりん、お願いしまーすっ」
「はい、ただいまー…っ!?」
祐里ちゃんに呼ばれ、もう一人の相手役を頼まれたのだが、そこには見たことのある姿が。
雪村さん…何故、ココに?!
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