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死ぬ事にしました。
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「麗くん、凄く綺麗だよ。」
どうして綺麗なんて言葉を僕に使うのだろうか。
平野さんが僕の左腕に舌を這わせる。痣に平野さんの舌が触れる。僕の背中へと手を回し痣のある背中を擦る。
「っや…」
身体がビクッと反応し、感覚が鈍いはずの、痣が何故だか平野さんの舌や、その熱を熱く伝える。
「こんなに綺麗な子は見た事がないよ。一目見た時から凄く惹かれた、運命だと思ったよ。痣がある麗くんが世界一綺麗だと思った。」
平野さんと絡み合ったままの視線。
「麗くん、好きだよ。」
漏れる嗚咽。上手く吐けない息。こんな、こんな事があって良いのだろうか。
まるで宝物を扱うように、酷く優しい平野さんの声や触れ方が僕に希望をもっても良いのかなと思わせる。
平野さんは、もしかしたら神様なのかもしれない。
僕の言葉を待たずに平野さんは続ける。
「一生を掛けて麗くんを幸せにします。麗くんが嫌になっても麗くんを手放せないかもしれないけど、それでも俺と一緒に生きてくれますか?俺の、恋人になってください。」
平野さんの言葉に、単語に涙が止まらない。
音として消えていく言葉が、耳に残る。確かに聴いたはずなのに、僕に都合の良い幻聴だったのではないかと不安になる。
その不安をかき消すように平野さんに抱きついた。
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