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これまでの
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中学を卒業してやっと、見つけたアルバイトは夜間のビル清掃。
深くかぶった帽子にマスクをつけて前髪で顔を隠し、バイト代が入ってからは伊達メガネも買った。
「いつもご苦労さま」
そこには、いつも残業で会社に残っている、僕に声をかけてくれる一人の男性がいた。
毎日、毎日声をかけてくれた。
「松山君、いつも綺麗にしてくれてありがとう」
関係が変わることももちろんなく、1年以上たった。
目が覚めると、今日も残業かなとか、仕事大変なのかな、とか彼の事ばかり考えていた。
「松山君、」
しかし、終わりは突然やってきた。
後ろから不意に声をかけられ勢いよく振り向いた瞬間、帽子が脱げてしまったのだ。
「松山く、、、は?」
「、ぁっ…」
「え、、きっつ~、火傷?」
「ち、ちがっ…」
「いや口開かなくていいから。ッチ、は~、キモすぎんだろ。絶対美少年だと思ってたのに萎えるわ~」
「ご、ごめ、なさ」
次の日から彼が残業する事もないし、もちろん僕に声を掛けることも無い。僕の痣の噂はビルの中で広まり、珍しいもの見たさに意味もなく残業する人が増えた。
同じ清掃の人達も、僕と目が合うと見てはいけないものを見てしまったかのように顔を背け、まるで僕がいないかのように振る舞う。
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