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やらかした代理-2
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始業式が終わってから一週間後に理事長代理との顔合わせがあった。
でっぷりとした腹、脂ののった顔、人を舌で舐めるように見てきて正直、嫌悪感しかわかない人だった。
それは皆様同じだったようで、奏様は特に眉間に皺を寄せてほぼ睨んでいる状態。
一度だけ目が合ったのだが、気持ち悪くて仕方がなかった。
奏様が代理が私を見ているのに気づき、前に出てくれてとてもホッとしたのを今でも覚えている。
「でも、また代理を探すのって時間かかるんじゃないの?」
「今日来るらしいな、今更追い返せないだろう?」
夏様と秋様が一番の問題を口ににする。
確かに、理事長代理を立てることは面倒な書類を揃えなければならないし代わりの人材を探すのだって一苦労だ。
「奏様、御父上へのご報告は私がしておきます。他に代理ができる者にお心当たりはありますか?」
「それは父さんに用意させる。取り敢えず、今だけは生徒として受け入れ、今の代理を潰してから追い出しても何ら問題はないだろう。澪、お前と同じクラスだそうだからなついでですまないが迎えに行って案内してやれ、素人が遭難して死なれても困る」
この学園はとんでもなく広いため、素人が入ると遭難しがちなのだ。
幸い、私は一コマ目を受ける予定なのでついでならば良いだろう。
「畏まりました、ではお先に失礼します」
生徒会室を出て、そのまま門へ向かった。
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