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宇宙人襲来!-1
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靴箱から暫く歩くと私の倍はあろうかという大きさの門が現れる。
その鉄製の門も金色で細やかな細工が施され、周りには青々しい木々が生い茂っている。
勿論、学園お抱えの庭師が何人もいる為に雑草が生えている場所はない。
奏様から誕生日に頂いた懐中時計を見ると、後30分程でSHRが始まる時間だった。
書類には今ぐらいに門で待ち合わせていると付箋が貼られていたのでそろそろだろう。
「危ないーー!」
突然上から声がした。
何事か、と上を向くと人が落ちてきている……!
「は、え!?」
取り敢えずそのままだと下敷きになりそうだったし、受け止めきれる自信もなかったため右に身体をずらした。
その瞬間、降ってきた人はすぐ側で華麗な着地を決めた。
「おい!お前、避けるなんてひどいぞ!受け止めろよ!」
勢いよく顔を上げたその人は絶対カツラだろと言いたくなるくらい不格好で、スチールウールの様な髪の毛に本当に見えているのか疑いたくなるくらいの瓶底眼鏡をかけていた。
私よりも身長は小さく小柄ではあるものの、耳に響く大きな声が特徴的な人。
「受け止めるのは無理でしたので、避けさせていただきました。その分には申し訳ございません」
こういう人は自分に非がなくても今謝っておかなければ後が面倒だという事を知っているので、上辺だけでも謝っておく。
「おう!謝ったから許してやるぞ!友達だからな!お前、名前教えろよ!」
いちいち声の大きい方ですね。
すぐそばにいるのだから、そんなに大きな声で話さなくても聞こえるだろうに。
まるで幼稚園児と話している感覚だ。
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