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私は主のモノ-2
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「何するんだ奏!?澪から離れろ!!俺の恋人だぞ!!!」
「澪、大丈夫か?怪我は?白、診てやってくれ」
「あ、あの奏様……」
「「奏、風紀呼んだから」」
「ありがとう秋、夏。あいつを蓮と見張っておけ」
奏様の顔が見れない。
どんな顔をしている?怒っている?
あと二年しか隣に立てないのに、奏様から捨てられないようにあれ程気をつけていたのに。
………捨てられるだろうか?
泣きそうだ…………。
「澪?やっぱり何処か痛むのか?」
「奏、少し…離れ、て…」
胸に広がる奏様のフェロモンがより不安感を掻き立てる。
もう、感じられなくなるのか?この誰よりも温かい体温を。
「白、澪は…」
「澪、ちゃん……座ろ」
白様に手を引かれて近くの椅子に座る。
奏様から離れたことで、冷静さが戻ってきた。
どうも奏様の側は安心しすぎて、ボロが出そうになっている。
「どこ、か痛む…?」
「大丈夫です……すみません、ご迷惑をお掛けしました……」
「ほん、とに?」
「はい……あ、奏様………」
「怪我はないようだな、良かった……そんな顔しなくても、澪は俺の大事なパートナーだ。大丈夫だ」
そばに来た奏様を見上げると、責めるわけでもなく、嫌いになったような目はしていなかった。
頭を撫でられ、子供に言い聞かせるような優しい声にぐちゃぐちゃだった頭の中が整理されていく。
泣きそうだった目を擦り、立ち上がる。
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