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閑話【Happy Halloween♡】Part 4 終
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「ブフッっ!げほっ、げほっ………」
「うぇ!ばっちいなぁ、奏!」
仮眠室から出ていった途端、聞こえたのは奏様が盛大にお茶を吹き出す音。
「奏様!大丈夫ですか?!」
噎せている奏様に駆け寄り、自分のデスクにあったハンカチを当てる。
「げほ、何だ……澪、その姿は……」
「「あはははは!!」」
奏様に上から下までを見られ、自分が今どんな格好なのかを思い出し一気に顔に熱が集まる。
フルーツ詰め合わせに目が眩んで着てしまった衣装だが、生徒会室に戻れば奏様に見られることなど百も承知ではないか。
吹き出した奏様にお腹を抱えて笑い転げるのは、衣装を持ってきた張本人。
…………忘れていた、この人たちがどれだけ人を騙すのが上手いのかを。
「ひっ、は……うふふ………テーマは、悪魔と天使でーす!………澪は悪魔は悪魔でも、淫魔の方だけどね!」
笑いを堪えながらコンセプトを説明していく夏様にわなわなと震えながら、奏様に醜態を晒したことに泣きそうになる。
「もう、き、着替えます!」
「澪、フルーツの詰め合わせはいらないんだな?」
笑いが一段落したのか、秋様がフルーツの沢山入ったバスケットを前に差し出す。
「うぐっ……………………………………欲しいです………」
キラキラと宝石のように光る新鮮なフルーツに抗う事など出来るはずがない。
バスケットを受け取り、奏様を恐る恐る見ると顔を真っ赤にして固まっていた。
「か、奏様……?お顔が赤いです。熱ですか?」
恥ずかしさよりも奏様の体調が心配になり、熱を測ろうと近くに寄って顔を覗き込むと奏様がビクッと身体をはねさせて、私から離れる。
「え、どうして………嫌でしたか、この衣装……」
普段ならしない行動に、原因があるとすればこの衣装だけだろう。
自分の欲望に負けた結果が奏様に避けられる事ならば、自分はどれだけ愚かなことをしたのだろうか。
「ち、それは違うぞ澪!………あの、だな。凄く似合って、るぞ………かわいい…」
私が離れると奏様に急に腕を掴まれた。
「へ………?」
「あぁもう………かわいい………」
そのまま抱きしめられ、思考が固まる。
更に顔を赤くした奏様が耳元でかわいいを連呼してきて、私までも顔が赤くなった。
というか、抱きしめられ…………!
「は、離してっ、くださ………うぅ……」
嬉しさと羞恥心とが頭の中を駆け巡り、くわんくわん揺れる。
「あの、」
「もう少し、このまま………」
奏様が椅子に座り、膝の上に乗せられる。
私も奏様の甘い表情に、体から力が抜けて逆らえない。
尾骨に空いたハートの中を突かれ、鎖骨に頬ずりされ、オープンな背筋を撫でられる。
「白ちゃん、可愛い!とっても似合ってるよ!」
「ふふ、あり、がと……」
蓮様も白様の格好に顔を赤らめながら手を繋いで二人だけの世界を作っている。
「用意して良かったねぇ」
「そうだな、笑わせてもらった」
未だに可笑しそうにしている夏様と秋様。
やっぱりドSだ、この二人は。
暫く奏様に離してもらえず、聞こえてしまうんじゃないかと思う程ドキドキとしながら過ごした。
白様も蓮様とずっとおしゃべりをしていた。
夏様からストップが入るまで奏様にされるがままになっていた。
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