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ボス-5
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「待ってください、ボス。俺は澪と約束したんです。澪の意見を聞いてからじゃないと納得いきません」
「出しゃばらないでよ、翔。澪は俺たちの幼馴染だ。俺たちは翔をよく知っているけど、澪はお前と会ってまだ数時間だ。任せられるわけがないじゃん」
夏様が翔さんを睨む。
「夏様、私は大丈夫です。今後私がお二人に関わることはありません。ですからもう……」
「………奏か。澪がここまで頑固になるのは奏のことに対してだけだ。何があったんだ?」
これまで様子を見ていた秋様が口を開く。
言ったほうが良いのか分からなくて、私は逆に口を閉ざしてしまった。
「それは…………」
「澪が話さないなら、奏に聞くからな」
そんな恐ろしいことを言ってスマホを取り出した秋様に血の気が引く。
「待ってください!!駄目です、奏様だけにはっ………お願いですから、奏様だけには連絡しないでください……!」
今声を聞いたら、縋ってしまう。
やっと、やっと願っても無駄なことを知ったのだ。
その思いと、覚悟を崩したくない。
「わかった、分かったから………傷が開く、座ってろ」
思わず立ち上がった秋様にしがみついてしまった。
でもそれだけ私にとっては重要なことなのだ。
「澪、やっぱり俺の家に来いよ。不自由なんてさせないから」
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