アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
未知の人物-5 (side 翔)
-
ソファに居たのは仮眠室に備え付けられている毛布だった。
「えっ?」
澪の姿が見えず戸惑っていると、微かに毛布が上下していることに気づく。
「まさか…………」
毛布を少しだけ捲ると、可愛い顔をして猫みたいに丸まって寝息を立てる澪。
やっぱり手放したくないなぁ………。
でも、奏に対する底知れぬ恐怖がそうはさせてくれない。
自分のフェロモンを外して、暑いだろうと毛布を肩までにかけ直した。
「ぅー……」
すると澪が眉をハの字にしてもぞもぞと身じろぎする。
ズリズリと下がり、また毛布に包まってしまう。
「あぁ、澪様はそのほうが安心できるようです。そのままにしてあげて下さい」
牧島さんも試したのだろうか。
まぁ澪がそれで良いなら、そっとしておこう。
やっと身体にちゃんと力が入るようになり、支えてくれていた新人に礼を言う。
「その、毛布の中にいる人…すっごく綺麗ですね………人形みたい…名前、澪って言うんですか?似合ってますよね……」
顔を赤くした新人が毛布を見つめている。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
138 / 523