アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
蒼さんの診断-3 (Side 奏)
-
俺は、蓮の父親である誠さんみたいに養子をとってもいいのだが、澪が肩身の狭い思いをするのは目に見えているし、これからもじい様に虐められるのだけは避けたいのも本音だ。
「それはその時々で考えますよ、俺にも手がないわけではないです。とにかく、澪は俺の番です。これだけは誰にも口出しはさせません。ただあるとすれば、澪が拒否したときだけです」
じい様になんと言われようとも、澪は俺が守る。
「まぁまぁ二人共落ち着いて。僕は一言も澪君が子供を産めないとは言っていないよ?………むしろ、僕らにとっても、奏君にとってもいい結果が得られるかもしれないだけさ」
「………どういうことですか?」
意味深に微笑む蒼さんの顔は、何かを企むようなそんな顔だった。
雅さんと顔を見合わせ、首を傾げる。
「検査してみないことには、まだ良しとは言えないし、医者として期待を持たせないためにもここでは言わない。でも澪君はちゃんと子供を産める体だよ、それだけは安心して」
答えをはぐらかす蒼さんに焦れったい思いもするが勝手に期待して、勝手にがっかりするのは澪に失礼だろう。
「………そうですか」
納得してなさそうな顔をする雅さんも同じ気持ちなのだ。
「さ、次は傷見せて」
そんな雰囲気を気にすることもなく、診察は続く。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
157 / 523