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じい様-2 (Side 奏)
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前々回、澪のストーカーになった奴を働いていた会社ごと潰したらウチの子会社だったらしくて、その穴埋めをさせられた。
「別に構わないよ。今回は未遂じゃなくて、澪ちゃんも怪我をしたわけだし………手伝おうか?」
「……いや、大丈夫だ」
父さん………立場を考えろ。
そう言おうと思ったが、ボコボコにされそうなのでやめておく。
「奏は過保護ねぇ……重すぎて嫌われない?」
「………う……菫姉さん、言わないでくれ……」
「あらそう?ごめんね、自覚させちゃったみたいで。
……そう言えば、そろそろお祖父様が戻ってくるんじゃない?」
「っしまった!澪を俺の部屋に………!」
今回の出来事にじい様が絡んでいることは間違いないのだ。
澪は何をするにしても逐一俺に報告してから行動するように言いつけてあるから、自分の意志で出ていくなんて多分だが無いと言える。
またじい様に言われたのか…………?
まぁ大方予想はつくが、父さんも知らないとなると詳しくは澪の目が覚めてからだな。
澪のケータイも出て行ってからの記録を見るために双子に回収させた。
もちろん、澪が持っていたボストンバッグも。
いっそ、じい様に命令された、と言う旨の発言が残っていれば堂々とじい様を責めることができる。
だがそれにはまだ時間がかかるから、今の澪をじい様に見せたくなどない。
澪が傷つくのはゴメンだ。
「お待ちください、大旦那様!」
「………遅かったみたいね」
澪が見つかるのも、くだらないα至上主義の話を延々と聞かされるのも面倒極まりないので慌てて立ち上がり逃げようとするが、既にドアの外まで来てしまっていた。
「おぉ!奏、いたのか!!」
ババンと騒々しく入って来たのは父さんによく似た顔にシワを追加し、白髪混じりの頭はアッシュグレーで俗に言うダンディなおじさん。
もっとも、俺達には性格が最悪というフィルターがかかって居るのでイケメン度八割減だがな。
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