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目覚め-7
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力の入らない腕で奏様の身体を押す。
離れたくて。
二度と触れてはいけない貴方の温もり。
「どうしたんだ澪!何か言わなきゃわからないだろう?!」
ただ押すだけの私に、奏様が遂に声を荒らげた。
「…ひっ!ぁ、ゃ…ごめん、なさぃ……」
大きな声に私を犯そうとしたあの男の姿が目の前に現れた。
今、目の前にいる何よりも愛しい奏様なのに、私を見つめるのはあの男で。
「澪………?」
「ごめ、なさっ……ゃめてっ……!」
「っ澪、ごめんっ!大丈夫だ、大丈夫……俺が側にいる、から」
押しのけようと突っ張っていた腕から力が抜ける。
倒れた体制のまま奏様が更に強く抱きしめた。
慣れた匂いにモヤがかかっていた視界がだんだんと開けてくる。
温かい。
こんなに懐かしいものだっただろうか。
離れなきゃ、駄目、なのに………。
どうしようもないくらい、心地良い。
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