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最後の甘え-9
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「いい人、ね………澪、俺は俺の権力や見た目に群がってくる奴に興味なんかねぇよ。
………俺をちゃんと見てくれているのは澪だけだろ?」
「……ぇ?」
奏様と付き合いたい、結婚したいという人は今まで掃いて捨てるほどいた。
有名な女優、アイドル、タレント、モデル。
資産家の娘。
有名企業の女社長。
上は60歳から下は10歳まで、挙げればきりがないほどに。
なのに、奏様が付き合った人は一人もいない。
不思議だったけど、許嫁がいる身を自身で分かっているのだろうと思ってばかりいた。
…………そうか、あの人達は、奏様を見ていなかったのか。
大き過ぎる力を持った大神家。
誰もが見惚れる美貌。
高校生にして仕事を任される優秀さ。
奏様の魅力だが、本当に良いのはそこじゃない。
私は、その事を知っている。
「なぁ、澪。………………俺はお前に見合う男か?」
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