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そろそろ襲名式の1時間前という事もあり、城内が非常にバタバタしてきた。城外にも人が集まってきているのか人々の歓声が聞こえてくる。
仕事に戻ろうと国王の元へ戻るとまだ酒を飲んでは暴れていた。
「もっと酒を持ってこんか!!何をやっとるんだ貴様らは」
「王様、もうそろそろ式が始まりますしお酒はお控え下さい」
「なにぃ?貴様先ほどから俺に盾突きやがって…反逆罪で殺すぞ?」
ひぃっと従者が悲鳴をあげお辞め下さいと命乞いをするが、国王の怒りは収まらない様子だ。その様子を見ていたソルビル団長が動き出そうと一歩踏み出したところよく響く声が部屋に響いた。
「お辞め下さい」
「う〜ん?何だぁ、貴様?」
制止に入ったのは次期国王のアンドレアであった。
「お辞め下さい。国王。もう少しで式が始まるのにお酒ばかり飲まれていては国民に示しがつきません」
「貴様まで俺に楯突く気か!」
「私は貴方の尊厳の為を思って助言しているだけです。今日は、外の者もいらっしゃる様ですしこれ以上醜態を晒しては今後の貿易に支障するのではありませんか?」
国王は辺りを見回し自分が雇った外の者達を一瞥し、殺そうとしていた従者に下がって良いと告げた。
「国王の聡明な判断に感謝致します。それでは、私はこれで」
アンドレアは一礼すると部屋を出て行った。
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