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「そんな…信じられません。貴方は、貴方はそれでもアンドレア様の親ですか!息子の指を切り落とすなんて…」
信じられないとヨンヒが激しく動揺する。
「バカか?こいつを息子と思ったことなど一度もない。こいつは、俺の敵でしかない」
「なぁ、なんでアンドレアには王の権限がなくなったんだ?」
未だに状況を理解していない氷雨が口を挟む。
「…この国の王は代々世襲制でございます。王になる為には直系の王族にしか権限がないのです。そして先代の王から次期国王に引き継ぐ際、国宝の王だけが持つ事を許される指輪を先代王から次期国王へはめる事で王権が受け継がれるのです」
「そうだ。そして直系の王族はこいつだけ。だが、受け継ぐ為の指はもうない。つまり、この国で王の素質があるのはわしだけだ」
なんて事を…ヨンヒが頭を振り項垂れる。もうこの国は終わりだと嘆いている。
「こいつらを王であるわしに対する反逆として取り押さえろ!」
ロベルトの命令でソルビルが氷雨を、優人がヨンヒを取り押さえた。
「ヨンヒ。安心しろ。お前の大事な主人はこれから俺のオモチャとして長く遊んでやるよ。ただで死なせてたまるか」
「おい、タヌキ。そんな事より、国宝の指輪ってゆーのはどこにあんだ?」
「あぁ?そんなのお前に教えるわけないだろ」
「そう言えば先程、ロベルト様が飲み込んでおりましたね?お体は大丈夫ですか?」
氷雨の後ろで思い出したかのようにソルビルが呟く。
「貴様!何喋っているのだ!」
「私はロベルト様が心配だっただけですよ?」
「へー?その腹の中に…」
ロベルトの腹を見るとニヤリと微笑んだ。
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