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今日の成果は大ぶりの魚が3匹。まずまずの成果にニヤニヤしながら帰ると家の前に人影が見える。
前にもこんな事あったな〜と思いながら近づくとその者はあまり会いたくない人物であった。
思わず「げっ」と言う声を漏らすと相手が氷雨に気づいたのかこちらを凝視してくる。
「どーも、なんか用か?」
目もくれず家の鍵を開けると中に入った。
「あぁ、ちょっとな」
「依頼って訳ではなさそうだな?」
「………………」
急に黙りこくった目の前の希望の光副団長、優人にため息をつく。
取り敢えず客人なのでお茶を出し、また対面に座った。
「…お前、本当に脱退するのか?」
「ん?あぁ、そうだけど?ってか、元々俺は仕事のために潜入してただけだ。鼻っからお前らのギルドに思い入れはねーよ?」
何を今更と思い丁寧に説明してやる。
「何をすればお前はギルドに残る?」
「はっ?だからー、俺は辞めたいんだよ。残るという選択肢はない」
「じゃあ、俺をこの家に泊めてくれ」
「はい?何言ってんですか?優人サマ?」
突拍子も無い言葉に思わず敬語で話してしまう。
「ソルビル団長に言われたんだよ。気分屋を連れてくるまでは帰ってくるなって」
「おいおい、パワハラもいい所じゃねーか」
ソルビルがまだ諦めていない事に辟易とする。そしてその言いつけを守る優人にもなんとも言えずため息をつくしかなかった。
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