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遂に明日、辻斬りとの最終決戦となる。既に3人やられ27人体制での戦いとなる。こんなに人数が必要なのか甚だ疑問だが、この短期間で上層階まで来ている事を考えると妥当なのだろう。
氷雨は珍しく眠れないでいた。もう照明が落とされた部屋で月明かりを頼りに天井を眺める。
寝れねー
はぁと重くため息をつき、隣のベッドでぐっすり眠っている人物を眺める。
ちっぐっすり寝やがって…
何も悪くない相手を恨めしい気持ちで睨みつける。
「ひっ!」
ずっと見つめていた所、その人物…佐沼がいきなり起き上がった。驚いて思わず声が出てしまう。
佐沼は、緑のふわふわ頭をぼけーっと振りながらトイレに行くのか部屋を出て行った。それを見届けてふぅーと息を吐く。
一際静かになり、どこか落ち着かない。壁に向き合う様に体の向きを変え目を閉じる。すると扉が静かに開く音がし足音が近づいてきた。佐沼が戻ってきたのであろう。
しかし、佐沼はあろう事か氷雨の布団に入って来た。背中から抱き締められる。
寝ぼけてるな、こいつ…
「おい、佐沼っ自分の所にねろ…」
後ろを振り向くと佐沼はいなかった。
「夜這いして来た」
そこには不敵に笑う優人がいた。月明かりに照らされる彼の顔はとても綺麗だ。不覚にもドキッとしてしまう。
「夜這いって…佐沼が戻って来たらどうするんだよ」
「大丈夫。俺の部屋で寝て貰ってる」
「はっ…計画通りかよ…」
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