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それでも朝は来る訳で2
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涼太-side-short-
「あ、この会社うちのライバル社だ」
なんとかベッドを降り、自分の服に手を掛けた時に独り言のような呟きが聞こえた
そちらを見ると見覚えのある顔がテレビに映っていた
康太-side-
「就職する時にどっちも内定して、、その時は小さかったから蹴ったけどこの会社が2年でこんなに伸びるって知ってたら、、はぁ、こっち選んどけばなぁ」
ニュースでは新しい製品の売り上げが記録を更新したことが取り上げられていた
元々は大した会社ではなかったが1年前にあらゆる方面で事業を展開している財閥である前川家に買収され、そこからの事業の成功で今では誰もが知る有名な会社へと変貌した
「そういやお前の苗字と同じだな」
ポツンと呟くと後ろから
「今テレビ映ってんの俺の親父」
という声が聞こえた
「は?」
唖然としてテレビの画面と後ろの涼太の顔を見比べた
言われてみれば似ている気もする
「お前、まさか良いとこの坊ちゃんなの?」
サッと血の気が引いたのを感じた
「そうだけど、おにーさん今無職なんだよね」
なんだこの流れは…これは…俺を紹介してくれるってことか…?
いやでもそんな訳…
「無職だけど、何」
バリバリ会社クビになって死にそうですけども何か
「土下座、してくれたら紹介してやっても良いけど?」
・・そういう事か、いや別に、期待してた訳ではないぞ、、ポジティブ過ぎる自分に泣きたくなっただけで
「お前なぁ、どうせ俺に屈辱感与えたいだけなんだろ?」
俺がそういうとチッという舌打ちが聞こえた、ほら、やっぱりな
「いや御免だけど、、そんぐらい余裕で出来るからな?」
「は?」
今度は涼太の方が驚く番だった
「社会なめんなよ、そんぐらいで会社に入れてくれるなら余裕だ」
俺の力説にどう反応して良いか分からないようだ
「まぁでもしねぇよ、借金あっから今更就職してもな、どうせお前を更生させたら死ぬしそれまでは今のマンションの部屋引き払ってどっかで安い部屋借りて適当にバイトしてその日その日どうにかするさ」
俺が手を挙げて軽くあしらうと
「その更生させるってやつなんなの?」
と聞かれた
「そりゃ勿論、不良から足抜いてもらうんだよ、簡単だろ?」
「意味分かんねぇ、勝手に決めんなよ」
制服に着替えようとする俺を見てそいつもテレビを消して着替え始めた
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