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俺の最初で最後に愛した女性
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その時も俺は"人間"として生まれた。
親にはアレンと名ずけられ、
2人の弟と仲良く育った。
アレンの生きていた時代では、現代の様に沢山のものが発展していた訳ではなく、毎日の食事にも困る有様だった。
食事をするにも、獲物を捕らえたり食物を栽培したりと現代の生活から考えると耐えるに耐えられない時代だ。
男は力仕事がほとんどだったが、俺は病弱で力はほとんどなく、食料調達などはほとんど父や2人の弟が頑張ってくれていた。
そして、そんなある日。
俺の父が獲物を捕まえている最中に弟を庇って死んでしまった。
守られた弟の方は重い怪我をおっており、
食料を確保するのにはとても難しい状況になってしまった。
幸いもう1人の弟の方は無傷であった。
俺にはどうすることの出来ない状況に諦めきれず、
海に出かけて魚でも捕らえようと考えていた。
そして、案の定魚に負け海に自分の体が沈んでいった。
俺はここで終わるのか…。
……
あれ、生きてる?
なんで海に落ちてないんだ??
落ちたと思ったが岸で寝ていたの…か?
当たりを見渡すと桜色の髪をなびかせ
心配そうに俺を見つめるエメラルド色の瞳をした
美しい女性が涙を流し立って いた。
俺はしばらく彼女から目が離せなかった。
「…貴女は一体…」
彼女は俺の声を聞くなり俺に近寄ってきて額に白く繊細な彼女の手が置かれた。
あまりにも急な出来事でとても驚いた
美しく整った顔がすぐ近くにあり自分の頬が赤く染まるのが分かった。
彼女が手を添えると海の中での出来事が鮮明に思い浮かんできた。
俺は確かに海に落ちたのだ。
そして、、、、
あれは人の顔をしているが足はなく…
つまり現代で言う人魚に助けられたらしい。
あの人魚と目の前にいる女性はとても似ているが少し違っている。
どういう訳か、考え込んでいると海の中から元気な声が聞こえてきた
「ユーフェミア!さっきの男生きてたかー?」
驚いた俺は重い体をゆっくりと持ち上げると、海の中からさっきの人魚が俺の前に現れた。
これが俺と彼女との出会いだった。
と言いたいのだが本当はこの人魚は男だった。
実際には最初に出会ったユーフェミアと呼ばれている彼女と恋をしたのだった。
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