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アレン壊された幸せ
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俺とユーフェミアはレイがへそを曲げてないか確認するため、プロポーズ後すぐに城に帰った。
本当はレイの為ってより、俺とユーフェミアのことを早く伝えたかっただけなのだが
城に帰った俺達はレイを探した。
が、どこにもいない。
疲れた俺達は食堂へ行き座っていると、
どこからかレイが現れた。
「レイ!どこに行ってたんだよー?」
俺が聞くと、
「アレンやユーフェミアだって、
ご飯食べ終わってから僕を置いて消えちゃったじゃん!探したんだよ」
と言われた。
今更になって罪悪感が湧き、
レイにはキチンと謝罪した後に2人の事を話した。
少しレイは寂しそうな顔をした。
ユーフェミアを取られたことで拗ねているのかと思い、敢えて口にしなかった。
これが間違っていたなど気づくはずもない。
この夜、俺はユーフェミアと一夜を過ごした。
俺がユーフェミアのことを想い、
「愛してる」と告げた。
そのまま深い口付けをして、
ユーフェミアを見つめるとピンク色の光に包まれた
「私も愛しているわ」
ユーフェミアは、話すことができなかったはずだ
…ということは、
「話せることが出来るのか?!」
「うん、話せるようになったの。」
奇跡が起きたようだ。
2人の仲がさらに深まった一夜であった。
【レイ視点】
別に、2人の初夜をこっそり覗いていた訳では無い
たまたま部屋の前を通りかかっただけだから。
そう言い聞かせながらドアの前で耳を立てる。
すると、何年も聞くことができなかった姉の声が耳に入ってきた。
僕は姉のせいで足を奪われたのに…
僕は姉にアレンまで奪われて…
ユーフェミア…
なんでお前だけ俺の欲しいものを全て奪う。
俺は抑えられない怒りを抱えあの作戦を実行に移す準備をするのであった。
【本編】
俺が起きると同時にドアのノック音が聞こえる。
俺は扉を開けるとそこにはメイドが立っていた。
どうやら、ユーフェミアに来客が来ているようだ。
こんなに朝早くから来るとか失礼な客もいるものだと思ったが、ユーフェミアも俺が布団を出た時に起きたらしく、俺に軽くキスをするとメイドと一緒に部屋を出ていってしまった。
どうやら2日間程度、城を開けるらしい。
俺も一緒に行くと言ったのだが、
丁重にお断りされてしまった…。
何となく胸騒ぎがするのは気のせいか…?
この胸騒ぎは夜、現実になるのであった。
夜になった…。
想いが通じあってから2日目だというのに、
ユーフェミアとは一緒に寝れない。
寂しさを感じながらベットに入ると、
ノック音が聞こえた。
返事をすると、顔を出したのはレイだった。
レイには寂しい思いをさせてしまっていたのかもしれない。
俺の声がするなりスグにベットに潜り込み、
僕に抱きついてきた。
寂しかった俺は特に何も言わずに、レイの頭を撫でた。
そのまま眠りに落ちていった…。
だいぶ寝てしまったらしい。
何か息苦しくて薄ら目を開ける。
…?
唇に暖かい感触がある。
ユーフェミア…?
ん???
なわけないよな!
ってことはレイか!
眠い目を思い切り開くと
レイが俺の上に乗り唇を重ねているのがハッキリと見えた。
どういう事かと思い問い詰めようとレイを見ると、
俺が起きたことに気づきレイは口付けをやめた。
だが、どういう訳か起き上がることができない。
それだけでなく、話すこともできなくなっている。
何が起きたか分からないような顔をしていたのだろうか。
レイは俺のそんな顔を見るなりニヤと笑いかけ、
この状況の理由を白状し始めた。
「僕がどうしてこんなことをしたのか分からないって顔をしているけど、教えて欲しい?」
そう言うとレイは少しずつ話し始めた。
ユーフェミアとレイの過去の出来事を…。
ユーフェミアが話すことが出来なくなったのも、
レイが人魚の姿になったのも全てはユーフェミアの魔法が暴走したからだったらしい。
それからというもの、
話すことのできない姉を城へ残し
海を渡り歩いて治す方法を探す旅に出たらしい。
何年も泳ぎ続けて、
レイはようやく治す方法を知っている1人の人魚と出会うのだった。
だが、体力的にも限界で姉への恨みが増幅していたレイは、その人魚から教えてもらった内容を少し変えてユーフェミアに話したらしい。
お互い本気で愛し合っている人と口付けをすれば元に戻るとね。
でも、本当は自分が本気で好きになった人と口付けをすれば元に戻るのだが…
レイは話すことのできない姉を愛す人など
中々現れないことを分かりきっていたから
このような嘘を言ったらしい。
…ではレイは何故戻らないままだったのだろう?
レイは僕の考えることを見透かしたかのように話し続けた
レイは自分だけ先に元に戻るのは気が引けたらしい
「ユーフェミアが両 想いになった人と口付けを交わし、
声が戻ったら僕だって恋をするつもりでいたさ…
なのに!」
「ユーフェミアが好きになった人、両想いになった人は僕の初恋の相手…アレンだったんだよ」
「この気持ちがどんなに辛いものか分かる?」
「ユーフェミアは先に声を戻した。
それだけでなく、愛する人をも手に入れた。
それが僕の想い人だって知る由もなく…」
「ねぇ、アレン?
ユーフェミアには両想いになった人と口付けをしないと元には戻らないって教えたまま」
「そのユーフェミアに僕の足を見せてから、
目の前でアレンとキスしたらどうなると思う?」
レイは楽しそうに笑った。
「それとね、僕、魔力では姉に負けるけど、あの時の人魚に禁じられた魔法を教えてもらったんだ」
「自分の意志とは関係なく、
相手に自分が言わせたい事を言わせる魔法」
「明日が楽しみだね」
きっと、レイにまた魔法をかけられたのだろう。
薄れゆく意識の中でひたすらユーフェミアを呼ぶのであった…
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