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方法
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知りたかったことを聞いてみて、聞かなければよかったって思ったことってある?
僕は…今、そう思ってます。
「嘘…」
「嘘ではありませんよ、今言った2つがマキを止める方法です」
「マキさんが、女性恐怖症?」
「ええ、まぁ、大げさに言いましたが、苦手ですね。特に肉食系女子。もう一つの方は貴方には無理でしょうね、マキを力とテクニックで上回れ…なんて」
秘密を教えてくれた水森がにこやかに紅茶に口をつけ、薔薇の香りを堪能してから、ゆっくりカップをテーブルに置いて微笑んだ。
「お子様には刺激の強い話でしたね」
「…お子様じゃない」
真剣に抗議したのに水森は更に笑みを深めて右手で頬杖を着く
「でも、童貞でしょ?」
「ど……ですけど…。」
赤面してうつむく夕祐に、水森は更に意地悪く迫る。
「キスの仕方も知らないようなお子様にはマキは退治出来ませんよ」
「…どうして…そういう話になるんですか…」
「マキは、手が早いですからね」
「うっ」
確かに…と言いそうになり、言葉に詰まる。
「マキは、昔よりは、首輪が着いて落ち着きましたが、今でもイタズラが耐えませんし、気に入った子にはちょっかいかけずにはいられないタチで、こっちは手を焼いています。さっさとどっかにご主人様見つけて構い倒して貰えばいいのに」
ご、ご主人様って、そんな迷い犬みたいに言わなくても…
気に入った子にはちょっかい…
その言葉に夕べの戀兎とマキ…そして看病だと言って戀兎の部屋にいたことを思い出す。
「っ…」
「まぁ、火浦君の場合は、マキに女の子をけしかけるなんて酷いこと出来なさそうだし、セックススキルが無いんじゃ、対処方には無理がありそうだし、戀兎の後ろにでも隠れてれば、マキは戀兎を構うから逃げられますよ」
「それじゃ…」
駄目…それじゃ駄目だ…、意味がない…。
夕祐は眉間にシワを寄せる。
そんな夕祐の様子に、水森は薄く笑った。
「…その方が好都合なこともあります」
「え?」
「マキを退治したいですか?」
「退治って、さっきから水森先輩マキさんに厳しくないですか?お友達なんですよね?」
水森は、何やら企んだ笑みを浮かべて答えない。
水森先輩とマキさん…いったいどっちが厄介だろう?
夕祐のそんな考えも見透かされていそうで、言葉は続かなかった。
「火浦君、もし、どおしてもマキを止めたいなら、会長に報告するといい」
「会長って、生徒会長ですか?」
「ええ。あの人は、マキに勝てる人ですから、きつ〜いお仕置きをしてくれますよ」
ゾッと背筋が寒くなる。
水森先輩が何やら恐ろしいことを言っているのが、伝わってくる。
「あ、あの。きつ〜いお仕置きって…」
「ああ、そりゃもう2・3日大人しくなるくらいにしてくれるよ、酷くキツイお仕置きだから、最終手段にして下さいね」
「ひ、酷いお仕置き……」
その言葉に、こないだマキさんが夜中に戀兎に抱えられて歩いているのを思い出す。
ま、まさか…あれって…
「私としても、戀兎が使い物にならないと仕事が増えるし、マキは学校でも外でもイタズラして回るから、困ってるんですよ」
「…」
水森先輩はどうゆうつもりで僕にこんなこと話してくれたんだろう?
マキの味方でもなく。
僕の味方もしていない。
…何か別な企みを感じる。
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