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違和感
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尼野視点
「それでな~!!あとな~!!」
昼休み、グイグイと話を持ち掛けてくる凛に、俺は苦い顔をする。
コイツ昨日脅したはずなのに、なんで逆に懐いてるんだろう。
俺は周囲に違和感を持たれないよう、作り笑顔を浮かべて話を聞く。
「おいおい、なんか・・・どうした凛、雰囲気違くね?機嫌いい?」
一樹は何やら凛の様子が違うことに気が付いたらしい。
俺は助けてくれという目で一樹を見る。
「ああ、なんか俺・・・色々と悩んでたんだけどコイツのお陰で吹っ切れてさ」
凛は子供の用に目を輝かせて、俺をバシバシと叩く。
昨日までとは違い、態度が随分子供っぽくなった気がする。
「へぇ、そうかいそうかい...どっこいせ」
一樹は凛の態度に大して気にしない様子で、おっさんみたいなセリフを吐きながら、椅子に腰かけてカレーパンの袋を開ける。
コイツはコイツで、時々おっさんくさい。
「あれ、どこまで話したっけ??静夏、それでさぁ!」
べらべらとまた話し始める凛に、俺はうんざりする。
新手の嫌がらせだろうか。
楽はいつも通り教室にいない。多分屋上だろう。
監視カメラで教室の様子でも見てるんだろうか。
俺はうんざりとした表情を出さないよう注意しながら、考える。
『凛はどうにかなった。けど、凛が話した奴らはどうしようか・・・』
一人ずつ脅すのも面倒だし、楽といるところを見つかっても面倒だ。
かといってそこまで楽が興味を持たれるのかも、微妙だし。
噂話なんて、すぐに冷めるだろうか・・・・。
俺はチラリと楽の机を見て、気が付く。
『なんだあれ、丸めた紙・・・?ゴミ・・?』
いじめにあいそうなでは奴ではあるけど、この教室でこれまでにそういう傾向は無かったはずだ。
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