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知りたいなら
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『知りたいなら・・・』
そこには、そう文字が掛かれており、日付、住所、時刻が書かれていた。
日付は明日、時刻は、昼の12:00・・・学校には、行けないな。
俺は紙をポケットにしまい、ひとつ息をつく。
「っ、尼野くん」
トイレを出ると、尼野くんがこちらに向かってきていた。
「尼野くんも、トイレ??」
俺はいつもの様子で尋ねる。
俺が通り魔に接触したいかどうかと、尼野くんを巻き込むのは違うだろう。
「あぁ・・」
尼野くんは短く返事をして、頷く。
「じゃあ、俺ここで待ってるね」
俺はそう言って、尼野くんが戻ってくるまで待つ。
尼野くんの表情は、いつも通り変わらない。
『バレて、無いよね・・・』
いや、でも尼野くんだしな。
俺はピアスに手を触れて、離す。
『もし聞かれてたとしても、さっきの会話なら大丈夫、かな』
俺は一応紙をもう一度見て記憶した後、ちぎって自販機のゴミ箱に捨てる。
『これで尼野くんが巻き込まれることは・・』
無いと思いたい。
「あ、おかえり」
「ん」
尼野くんが戻ってくると、何事も無かったようにモールでの時間は過ぎた。
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