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「悪い、遅くなった」
椅子に座った瞬間扉が開かれて高見先生が入ってきた
「その、大丈夫か…?」
「?…何がでしょうか、大丈夫ですけど」
何が大丈夫なのか分からないけどとりあえず答えておくと心底驚いたような顔をされた
正直こちらの方が驚いた
海信者の高見先生は海の居ない保健室にはもう用はないだろうに
その上、いつも海につきまとっている根暗の僕のことなんて嫌いだってオーラ丸出しだったのに僕の心配をするなんて
この数分間で何があったんだろうか
「とりあえず、はい、高見先生が持ってきてくれたから」
そう言って渡された水
僕のために、持ってきてくれた水
なんだか胸がむず痒い
「おい、しいです」
飲んでみると、ただの水のはずなのに何故だかすごく美味しく感じた
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