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「ねえ、空?」
「…え?ごめん、聞いてなかった…」
「また?最近いっつも俺の話聞いてないよね」
「ごめん、2年になっていきなり勉強難しくなったから…
必死で、本当ごめん」
「もういいよ」
自分から言ったことだけど、律と昼休みしか話せないのに
最近、律と海がどんどん仲良くなって、焦って、嫉妬して、そんな自分が嫌で自己嫌悪して
最近、考え事ばかりで律の話をまともに聞いていないことが多かった
今日は特に、昨日のこともあったし頭も痛いし、せっかくの2人きりの時間にこれから先海も来るようになって…
ああ、またこんなこと考えて、僕最低だ
「ごめん、律…」
「ほら、空も謝ってるし、あんまり怒らないであげてよ律くん」
「まあ、海がそう言うなら…」
ほら、また
黒い感情が湧いてくる
海を見ないで、僕を見てよ…
「前も言ったでしょ、誕生日に部屋に来てって、その話してたんだよ」
「あぁ、うん
宿題残さないように頑張る」
「無理しなくていいよ」
「大丈夫、ありがとね、楽しみにしてる」
「俺も楽しみ!寮に入って本当に良かった、律くんとも会えたし」
「俺も海が入ってきてくれて嬉しいよ」
笑い合う2人が見てられなかった
まるで僕なんて居ないみたい
無理しなくていいよ、って律の優しさなのは分かってるけど、別に僕は来ないでいいよって言われたみたい
「あの、僕先に上戻るね」
「ん、じゃあまた明日」
「また明日ね空!勉強頑張ってね」
「ありがとう海、また明日」
出来るだけ早く、離れたい
後ろから笑い声が聞こえる
律、僕の前でそんなに声をあげて笑ったこと、あったっけ…?
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