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ヒロさんと伊藤先生と高見先生に渋々帰って貰い、迅さんから冷たい麦茶を貰った
ずっとベッドの上で、まるで病人だ
「…気になってたんですけど、なんで学校もその姿で行くんですか?
パニックになっちゃいますよ、きっと」
「1人でも、態度変わんない奴が居てくれるならあんなめんどくさい変装別にしなくてもいいかなって思っただけ
自分で言うのもなんだけど、明日から大変になるなあ」
はは、と苦い顔で笑う
かと思えば、少し怒っているような呆れたような顔で言う
「お前さ、俺の事学校で避けるの辞めろ」
「さ、さけてないですよ…」
「なんの嘘だ、どうせお前のことだからお前と話してるところでも見られれば俺になんか危害が及ぶとか考えてたんだろ?
確かにあの変装してた姿だったらそれもあったかもな、あんな見た目で生徒会のお気に入りのくせに人気者の海の弟であるお前と仲がいいってなったら、なあ」
「そんなこと考えてないですよ…」
「でも、さっきから言うように自分で言うのもなんだけどこの見た目だったら睨まれることもないだろ
なんか困ったことがあったら俺に言え
教科書忘れたとか、お金貸してほしいとか、体操服忘れたとか、ご飯忘れたとか、なんでもいいんだ
分かったか?」
「なんで、そんなに優しくしてくれるんですか」
「お前は俺に助けられてるって言ったけどな、俺の方が助けられてる
誰も俺と純な付き合い方をしてくれない中、お前は本当にそのままで接してくれるから、大切な存在なんだよ
今日は疲れただろ?とりあえず寝ろ」
「あ、りがとう、ございます…ッ」
「泣くなって、そりゃあこれだけ泣いてたら水分不足にもなるよ」
ポンポンと一定のリズムで背中を叩いてくれる細くて綺麗だけど暖かい手に安心したのか、いつの間にか僕は眠ってしまっていた
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