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寮にて4
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俊樹目線
噂というのはどこまで信じてもいいのだろうか。
同じクラスで同じ班,もちろん同室。
たった今,断りをいれてから電話をしに行った森山遥は入学初日から噂があった。
それは神谷要とも柊とも,もちろん俺とも違う種類の噂。あいつのは完全な妬みや嫉妬。
それは人間の醜い部分の1つ。
そういった類のものだった。
正直入学試験を満点で入学というのには少し悔しかったがそれをとやかく俺に言う筋合いもない。
が。男ばかりのこの男子校では女々しい奴らが大勢いる。自分より成績,容姿,何かひとつでも遥かに優れているものがある人間を標的の的にして潰していく。
その標的が今回は容姿端麗,成績優秀,性格にも問題なしの完璧な遥に定まってしまった。
柊「あれだね。噂はやっぱり噂なんだね。遥ちゃんって噂とは天と地ほどの差があるよ」
俊樹「あぁ。まっだいたいが遥に向いているが俺たち3人にも噂はあるけどな」
柊「そーだね。僕は下半身ゆるゆるって言われるけど誰とでも寝るような馬鹿じゃなよ。
俊樹も昔っから委員長タイプだと言われてクラス委員とかになるけど実際そんなのとはかけ離れてるし,元ヤンだし…今でも裏では喧嘩してるし。」
俊樹「悪かったな。かけ離れてて。神谷要もだろ?目があったら殺されるとか話しかけられたら最後とか,馬鹿げたこと言われてるんだろ?」
要「あぁ。大半はシメてるけどな。
おめェもだろうが,知ってんぞクソが」
チッこんな奴にバレてたとはな。
まぁ別にいいが。
俊樹「知ってんのかよ。つまんねーの。腕試しやって見るか?」
要「いいぜ?受けて立ってやるよ」
柊「へ?ちょと?なに喧嘩始めようとしてんの?やめなよ?ねぇ?」
遥「何やってるの?喧嘩なら他でしてくれるかな。邪魔だから」
殴り合いを始めようとしたその時高いトーンだが穏やかな優しい声が仲裁を入れた。
柊「遥ちゃんもう電話は終わったの?」
遥「うん,ただの世間話だったからね。そんなにはかからないよ?というか声廊下まで響いてた。
俊樹も喧嘩とかするんだね。
意外だけどちょと想像できるかも。
ところどころ服や顔に血がついてて片手にはもう意識のない人の胸ぐらとか掴んで不気味に笑ってる姿が」
手を顎に付け下を向きながらうーんとか言って軽くディスられてる俺って。
柊「遥ちゃん当たってる~wwwそうなんだよね~こいつめっちゃ怖いんだよ?喧嘩のあととかいつも通りの顔で怪我には気をつけろよ?とか言うんだよ?キモくね?」
こいつまでディスりやがって。
遥「あっあと1つ言いたいことがあったんだった。
噂と僕が天と地ほどの差があるって言ってたけどそうでもないよ?
コネではないけど他にも色んな噂はあったしね。
多分さ当分は今ある噂とそれに尾鰭とかが付いた噂で変な目で見られると思うからさ,あんまり僕とは近ずかないほうがいいかもよ?」
こいつは自分のことを大事じゃないのかもしれない。クラスでも俺と神谷要の言い合いについて正論を言ったのにその後無意識だろうが一瞬後悔したような顔をしていた。
要「あまり自分を否定するな。いつか自分の中の弱い部分に飲まれるぞ。…それより飯」
柊「あっそうだったね~。今もって来るから先座ってて~」
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