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放課後3
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優「さぁ…でも全部って言ったらどうするの?」
あぁこの人の表情は全く動かない。
逆にこちらを探っているみたいだな。
笑っているはずなのに目は全く笑っていない。こういう時動揺してはダメだと知っている。
だから薄く笑って答えた。
遥「いえ,僕は別に何もしませんよ?…それより失礼ですが柿原先輩ってよく笑顔が胡散臭いとか言われませんか?」
誠/零「ぷっ…」
何か試されているような見定められているような気がしたからちょとした仕返し。
優「…初対面でそう言われたのは君で3人目だよ」
遥「3人目?」
優「うん,君と同じ黒真珠のような瞳で1人はストレート,もう1人は天パの黒髪。
あぁでも2人とも君みたいにパッチリな目って言うより切れ長だね。それに背も高い」
誠「でも俺らからしたらそっくりだけどな…」
零「まぁあの2人も表情豊かとは言い難いから…」
それは遠回しに僕の表情は豊かではないということなのかな…。
本を元あった場所にしまい柿原先輩の顔をじっと見る。僕とそっくりな2人。
遥「その2人って…」
«ピーンポーンパーンポーン»
『生徒会からの呼び出しをします。
生徒会副会長柿原優さん,会計四宮誠さん,庶務西井零さん,至急生徒会室までお戻りください。繰り返します。━━━━━━』
優「おっと,我らが王子様からの呼び出しだ。そろそろ行かなくては…はい,白雪姫。外は冷えていますのでこれを羽織ってお帰りください」
そう言い自分が着ていたブレザーを僕の肩にかけた。白雪姫って言うのと敬語は気にしないでおこう。
遥「大丈夫ですよ?ってちょと」
優「じゃあね?白雪くん」
行ってしまった…。
1人になった図書室は静寂に包まれる。
外ももう暗くなり始めている。そろそろ僕も帰ろう。
荷物を持って図書室を出た。
俊樹「遅い」
そして今部屋の玄関先。
入るとすぐ俊樹が腕を組みながらなっており一言で遅いと言う。
遥「ごめんなさい…」
その怒った顔に咄嗟に謝る。
確かに今日は高校生活2日目。僕はずっと保健室で休んでしまっていた。
例え保健室に居たとしても流石にもっと早く帰って来るのが普通で…。
柊「ちょっと~!遥ちゃん帰ってきたなら早くこっち連れてきてよ俊樹~!」
リビングから柊の声が聞こえる。
多分要もまだ起きているはず。
俊樹「行くぞ…」
遥「はい」
その後俊樹には遅いと叱られ,柊には体調が悪いならちゃんと言ってほしいと注意され,要には寝るまでずっと無言で見られていた。
心配してくれたの?と聞けば当たり前だと俊樹は言ってくれた。それが僕にはとても嬉しかった。
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