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文化発表会当日1
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ニュースでは今日1日ずっと青空が続くと言っていた。冷房のかかった室内にいても水分補給は忘れずにとのこと。
昨日目が覚めたらソファに転んでて,机には水とメモ帳が置かれていた。
『ここの鍵置いとくから閉めといて。
どうせここ使うのは君ぐらいだし空いてない時もあるかもだからこれ持ってればいいよ。体調管理を怠るなよな』
……何となく誰なのかはわかったけど分からないふりをしておこう。
遥「要そろそろ行こっか」
要「あぁ……もうそんな時間か」
劇に出る人達は早くに教室に集まって軽く練習をする。みんなこの日はジャージや衣装の人が多い。
僕らのクラスもジャージ集合だ。
ちなみに裏方の2人はまだベットで寝てる。
羨ましい限りだと要が昨日の夜ブツブツ言ってたっけな。
遥「ジャージ嫌いなんだよなぁ…」
要「別に似合ってっけど…」
遥「ふふ,ありがと…。Mサイズだから結構大きいんだよね…。少し恥ずかしい」
要「チビだからな」
遥「ごついのもいやだけどね…僕は筋肉ムキムキって柄じゃないし」
要「お前の場合体ひょろひょろだろ」
遥「要は何かな…僕に喧嘩をうってんのかな?かおうかその喧嘩」
劇が嫌なのは分かるけどその苛立ちの矢先を僕に向けるのはやめて欲しい。
遥「はぁ…僕は劇楽しみだよ?大変だったけどそのおかげでクラスの人達とも話せるようになったし。それに!」
要「わかった…落ち着け馬鹿が」
要の手は大きい。
ほかの人とは違って慣れてない感じで,少し荒い。
この撫で方は智さんに似ているな。ゴツゴツとした男らしい手。
遥「同い年なのに…なんか癪だ」
顔を背ける。
何となく恥ずかしい。
要「でも撫でられんの好きだろ?」
遥「嫌いじゃない」
要「ふ,そーかよ」
思わず見とれてしまった。
綺麗に笑うんだな…。あんまりそういう感覚はないけど要って怖がられてるけどかっこいいよな。
その後はたわいのない話をしながら教室に向かい練習が終わると俊樹達と合流をしてから体育館へと向かった。
校長先生の挨拶がもうすぐで終わるって時だった。
携帯のバイブが響いた。
電話?
こんな時に誰だろう。
目立たぬように体育館から出る。
携帯の画面に映し出されたのは非通知。
………だれだ?
遥「もしもし…」
『出るの早いね』
この声は…
遥「早急に電話を切っていいでしょうか…柿原先輩」
優『酷いなぁ…謎のセンパイさんの方が良かったのかな?ごめんね僕で』
遥「…いやその前になんで僕の番号しっているんですか…訴えますよ」
優『それは困るなぁ』
…全然困ってないよ。
相変わらず胡散臭いよな…柿原先輩って。
遥「ひとまず番号の方はもういいです。それより要件をお聞きしてよろしいでしょうか」
優『あぁごめんね。ただ何となく電話したんだよね…出てくれるかなって思って』
遥「は?…そんな要件でわざわざ電話してきたんですか?胡散臭いだけじゃなくて性格も悪いんですか?」
零/誠『ぷっ』
遥「…もしかしなくともスピーカーにしてるんですか?今西井先輩と四宮先輩の声が聞こえたんですけど…」
優『ここまではっきり言われるのは久しぶりだよ…君も強者だよね。僕にそんなこと言う人は片手で数えるぐらいしかいないよ』
…少し言いすぎてしまったかな。
でも今更猫かぶるのはバレるだろうからやめておこう。…まぁそんなことよりも
遥「もう切っていいですか?」
優『もう少しぐらい話をしようよ』
遥「…そんなことしなくとも"生徒会"の挨拶が終わるまでこっちにいます」
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