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文化発表会当日9
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秋「やっぱり気づいてたんだね~」
遥「まぁ…なんとなくはでしたけど。僕が呼んだのにすみません。少しだけ待ってもらえませんか?まだ着替えれてなくて」
優「構わないよ」
遥「どうも」
ドレスの背のファスナーを下げる。
汗かいたから新しいシャツに着替えるためシャツも脱ぎ上裸姿になる。
あんまり嫌だな…見られてるのは。
誠「細…」
遥「え?」
零「…その傷」
傷…あぁ手術のかな。
そりゃまぁ誰でも見たら気味が悪いよね…。
遥「気になりますか?でも僕この傷なんであるか覚えてないんです。そもそもいつ出来たのかすら」
秋「へぇ~。なんの傷か気にならないの?」
遥「なんの傷…か。昔は気にしてましたけど今は別に気にはなりませんよ」
ワイシャツのボタンを止めながら答える。
シン達に言われた。
俺らも同じように傷がある。だから気にするなって。
あの時は嬉しかった…。
遥「待たせちゃってすみません」
優「別に大丈夫だよ…さて,何から話そうか」
目でどうすると僕に問いかけてくる柿原先輩。
ここで嘘を言っても何も得なんてない。僕は目を細めて小さく笑った。
遥「もし僕が病気にかからなかったらきっと閉じたままにしていたのかも知れません…。本当はずっと忘れていたいんです。けど老い先短い僕は知りたいんですよね…過去のことを」
秋「遥らしいね~」
遥「ふふ,あの雪の降る日。なぜあそこに僕はいたのか…。あの日以降の記憶は全て覚えてるんです」
優「それはすごいね」
遥「けどその前の記憶はないんです。その忘れてしまった記憶の扉を開けるために鍵を貰いたいんです。あなたがたならそれなりに色々知ってそうでしたので」
誠「見た目弱っちいのに強いんだなお前」
一言余計って言葉知ってるだろうか…。
見た目は関係ないじゃないか。
零「…別にいいけど」
遥「ありがとうございます」
優「じゃあ僕らが持っている全ての情報を君にあげるよ…。後悔はしないよね?」
遥「はい…」
秋「それじゃあ始めようか…君の最初の物語を…」
後悔なんてしない。
知らないままなんて嫌なんだ。
僕が僕であるために過去の扉を開く。
黒猫は鍵を手に入れました。
それはとても常用な鍵…。大きな大きな記憶の扉を開けるための鍵。
しかし隠された物語は1つとら限らない。
黒猫の物語は普通ではなかったのでした。
思い出してしまった始まり物語は鍵をくれた魔法使いたちですら思ってもみなかったほど酷く醜かった。
思い出してしまった黒猫はこの先どうするのでしょうか?それぞれの物語が交わったその終焉を思い描くことができるのは1匹の傷ついた黒猫だけでした。
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