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テスト1
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遥「もうすぐテストだね」
ピアスを開けてからはや2週間。
屋上にてみんなでお昼ご飯中。ここの学校は持ち上がり式だからか中間テストは候補生だけ。
やりたくなかったら別にやらなくて言いそうだ。
僕は一応受けた。
隆彦「はるかぁぁぁぁぁーー嫌なこと思い出させないでくれよぉぉぉ」
郁人「嫌なことっていうか事実だよ隆彦。テスト勉強しないとね」
拓也「あぁ,そう言えばお二人はBクラスでしたもんねぇ。僕らはテストなんて余裕なんでテスト勉強なんてしたことないよね~」
和也「うん♪だって授業聞いてるだけで殆どは分かっちゃうしね~。遥先輩もですか?」
急に話を振られ顔を上げる。
口に入ったご飯を飲み込むために急いで噛む。
遥「っん…テスト勉強でしょ?僕はするよ。分からないところは先生に聞くしね」
要「お前にも分からないのとあるのか?」
遥「うん,一応ね」
俊樹「………」
うーん…。
この間からずっと俊樹が時間がある度に人の顔を,もっと詳しく言えば耳を見てくる。
遥「俊樹,熱い視線ありがと。けどそんなに見つめられてるとご飯が食べにくいな」
流石にもう慣れてくれてもいいと思うんだけど…。
悪いと謝るのに見るのは辞めないんだよね。
似合ってないのかと問えば似合ってると言ってくれる。
遥「はぁ…」
大輝「遥がピアスってだけで驚きなのにそれを一気に4個開けたとなれば俺だって驚いた」
柊「まぁ確かにね~。それに開けたのが日比やんってのも僕的には驚きだよ」
そう言えば月曜日に予定していたお出かけだけどなしになった。やっぱり要1人を仲間はずれには出来ないということで。
遥「教えたらみんな止めるでしょ?」
要「止めねぇけど理由は気になる」
遥「理由かぁ…開けてみたかったからかな」
郁人「そういうのを理由がないって言うんだと思うよ」
遥「強いて言うなら…」
ふと思い出す。
シンの耳に光っている金を。
遥「僕の大切な人がピアスを開けてるから…かな?」
シンは形見だと言った。
家族の形見だと。僕はシン達の過去を知らない。
聞こうともしたことはない。
もちろん僕の過去も詳しく語ったことはない。
鈴谷夫妻…いや,智さんと政子さんのことも詳しくは言っていない。
遥「言っておくけど家族のことだからね?変な誤解はしないこと」
和也「遥先輩の家族ってどんな人なんですか?」
どんな人…。
遥「…とても美しき獣,優しく穏やかな緑,暖かくて眩しい光…」
拓也「え?」
遥「ふふ,そんな人達だよ」
海外を飛び回ってるみたいだけど怪我してなければいいな。元気でいて欲しい。
俊樹「随分例えが独特だな…全く想像が出来ない」
遥「あっそう言えばよくお店に来てたお客さんにエロかっこいいって言われてた」
柊「なるほど,遥ちゃんの時折見せるエロい仕草は親に似たんだね…」
遥「エロいって僕が?」
和也「そんなことよりお店ってなんのお店なんですか?」
そんなことよりって…。
和くんも拓くんもそこそこ言い回しがきついよね。
遥「BARだよ」
拓也「じゃあ遥センパイの親はバーテンダーなんですか!?かっこいいですね!!」
確かにシン柄お酒を作ってる姿は老若男女とわず見惚れるだろう。
遥「ふふ,そろそろチャイム鳴るね。教室戻ろうか」
その言葉を合図にみんなで下へ降りる。
そして5時間目の授業中,ポケットに入れている携帯のバイブの振動が伝わってきた。
先生から見えないようにしながら携帯を見る。
隆彦【邪魔されたくねぇからさっきは言わなかったけど今回もテスト勉強3人でしような!!】
郁人【うん,そうだね。みんなでするのもいいと思うけどやっぱり1回は3人だけでしたいもんね】
3人だけのグループLINE。
友達になった時から小テストなども含め勉強会をするというのが決まり。
遥【そうだね。でも授業中にLINEはダメだよ。放課後2人の部活が思って,落ち着いたらLINEして?】
隆彦【(*′ω`)b゛ок!!じゃあまた後で】
郁人【ごめんね(>_<)また後で】
2人とも絵文字がすごい。
いや若いならこれくらいはしないといけないよね。
もっと勉強しなきゃな…。
携帯をしまいながらそう思った。
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