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だが、痛みよりも耐え難いものが腰のあたりにまとわりついていた。
わき腹をたどり、腹のほうへと回った手がゆっくりとシャツをまくりあげ、俺のベルトを外そうとしている。
カチャカチャと擦れあう金属音は、聞きなれているはずなのに不気味なほど無機質だった。
自分以外の人間がそこに触れてくるなんて、いままで経験がない。
突如始まった暴力とは違う行為。状況が飲み込めない。
ベルトがゆるんだとほぼ同時にズボンを下着ごとずりおろされ、素肌がさらされる。
「はっ!? なにっ……!」
思わず漏れ出た声は、ひどく怯えたものになっていた。
ひときわ激しく動揺してもらえたことに喜びが隠しきれないのだろう、くっくっくっと喉を鳴らすような笑い声があちこちから漏れ聞こえた。
「なにすんだ!!」
もちろん応答は無い。
たっぷりと殴打したことをわびるように、むき出しのそこをなであげてくる。
凍えるような外気と血が通っていなさそうな手のひらにくすぐられ、無意識のうちに背筋が跳ねていた。
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