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「分かったって言ってんだろ。何回言ってんだ」
「す」
「鶴見」
「き」
それっきりだった。
浅く上下していた鶴見の薄っぺらな胸板が、ひときわ大きく膨らんだあと、動かなくなった。
「鶴見……?」
いくら揺さぶっても、声をかけても反応が無い。
首はがくがくと据わらず、俺の背中に回ったままの腕は濡れたように重い。
「なあ、鶴見」
赤黒く腫れ上がったまぶたがぴくぴくと痙攣している。それが彼の意思ではないことは明らかだった。
「鶴見……」
まぶたの奥に見えたのは、白目だった。
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