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「あ? なんか言ったか?」
「声ちっちゃくて聞こえねーんですけどぉ」
「もっかい言えよ」
「はっ……、放せってゆってんらろっ!」
怒鳴り慣れていない鶴見の声は、不自然そのものだった。力み過ぎているせいで上ずり、コントみたいに裏返る。
三人組もその面白さに気づいてしまった。噴き出すようにドッと笑いだす。
「わぁ、まじヤベェな。ブチギレじゃん」
「放さないとどうなっちゃう感じ?」
「お前のグーパンでオレら倒されちまうのかなあ」
ほんの少し嫌味を吐かれただけで、鶴見は弾かれたように背筋を正した。自身の強さがハリボテであることを自ら示すように、みるみる青ざめていく。明らかに動揺している。
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