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僕と混乱。
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僕は気づいたら、学校を飛び出していた。
普段運動しない僕の体には堪える。
学校の最寄り駅まで来ると、
僕は落ち着きを取り戻し、走るのをやめ、歩き始める。
今思い返すと霧咲君には、酷いことをしてしまった。
今から戻って謝りたい。
けれど、今彼に会って、
平常心を保っていられる自信がない。
「まるで僕のことを助けにきた
天使のように見えたんだ。」
霧咲君の言葉が、僕の頭の中にこだまする。
何故今日会ったばかりの僕に、
あんな事を言ってきたのだろうか。
霧咲君は色盲を患っていて、
モノクロの暗い世界で生きていると言っていた。
だからといって、
僕は迷惑をかけることしかできない疫病神だ。
僕に助けを求めたって無駄だ。
何もすることは出来ない。
天使だなんて買いかぶりにもほどがある。
明日どんな顔で学校に行けばいいのだろう。
僕は人と関わる事を避けて生きてきたために、
こんな時どう対応すればいいのか分からない。
ここまできて、自分の生き方に後悔する。
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