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僕と彼の幼馴染。
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ショッピングモールの前まで来る。
「....大きいですね.........。」
素直に驚く。
こんなに大きなモールに来るのは初めてだ。
「真白ってば驚き過ぎだよ。」
どうやら彼にとってはそれほどのものではないらしい。
「まずどのお店から見ようか!
好きなブランドとかある?」
この格好の僕に言うことだろうか。
「....僕そういうの分からなくて........。
....霧咲君のおすすめとか......ありますか.....?」
「おっけ〜! 実はこのショッピングモール
を選んだのには理由があるんだ!」
なんだろう。
「ここで幼馴染がバイトしてるんだ!
だからそいつに真白の服を選んでもらおうと思ってさ!」
おいおい。 待ってくれ。
極度の人見知りの僕に君の友達に会えって言うのか。
「....まっ....待ってください......!
...そんなの....無理です......。....迷惑を...かけます....!」
「大丈夫、大丈夫! 優しい奴だから。
それに、恥ずかしかったら
俺の後ろに隠れててもいいからさ! ね!」
僕の抵抗は全く聞いていないかのように、
腕を掴まれ、連れて行かれる。
僕の思いは届かず、彼の友達が働いていると言う
お店についてしまった。
「ここだよ〜!」
そんなに楽しそうに言われても困る。
「あっ、いたいた! 春樹(はるき)〜!」
彼の視線の先には、
霧咲君より少し大きい、強面の男の人がいた。
「あぁ? なんでオメーがここにいんだ?」
こっ怖い。
本当に大丈夫なんだろうか。
「この子の服選びを手伝ってもらおうと思ってさ!」
そして、霧咲君は後ろに隠れていた僕を引っ張り出す。
「...ひゃっ.....!」
驚くあまり、変な声が出てしまう。
「お前無理やりは......。」
彼は霧咲君をとめようとするが、
途中で話すのをやめてしまう。
どうしたんだろうか。
「.......可愛い.........。」
えっ。
今、彼は僕に向かって可愛いと言ったのか?
もしかして。女の子と間違えられている?
いや。それでも僕にそんなことは言わないだろう。
「こらこら春樹〜。 驚かせちゃダメだろ〜。」
「わっわりぃ、つい。」
2人の会話が全く入ってこない。
「ごめんね、真白〜。
こいつこんな顔して可愛いものが好きなんだよ。」
「ちげぇよ。 小動物が好きなんだ!」
全く理由になっていない。
僕は小動物じゃないし、可愛くもない。
「....えっと...その...僕は男です....!」
何故か場が静まり返る。
「真白。 別に春樹は女子と
勘違いしてるわけじゃないよ〜!」
そうだったのか。
とっても恥ずかしい。
自分でも頬が赤くなっていくのがわかる。
「...ごっ.....ごめんなさいっ....!」
「いやっ! 俺が悪かったしな。
とりあえず自己紹介しようぜ。」
「俺は、水島春樹(みずしまはるき)だ。」
自己紹介が始まってしまう。
「.....沢城.....真白です......。」
「真白か。よろしくな!
それよりも、お前のその髪と目は元からか?」
ここで僕の嫌いな質問が飛んでくる。
「そうだよ。 真白は病気で元からこの見た目なんだ。」
僕の様子を察してか、霧咲君が答えてくれる。
「そうなのか。 大変だなぁ。」
そういう同情めいた言葉も嫌いだ。
「とりあえず、服選んでやるよ。 こっち来い。」
本当にいいのだろうか。
迷惑ではないだろうか。
「ほら、真白いこ!」
また霧咲君に手を引かれ、歩き出す。
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