アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
僕の質問。
-
僕らは朝食を買い、席に着く。
「わぁ〜! そっちのもいいなぁ!」
霧咲君は僕に何が会ったかも知らずにはしゃいでいる。
この三人でいることが、とても気まずい。
「あぁ〜、やっぱり良いねぇ!」
霧咲君は唐突にそういう。
なにを言っているのだ。
「....なんの.....ことですか......?」
「真白の服のことさ! とってもよく似合ってる。
やっぱり新しいの買ってよかったね!」
他人のことを自分のことのように喜ぶ彼に
眩しさを感じる。
「今日は楽しいね。
こんなに遊ぶことに熱中できるの久しぶりだなぁ。」
霧咲君は再び難しいことを言う。
「お前はいつも目のこと気にしてたもんな。」
水島さんの言葉で、意味を理解する。
そうか。
今日は彼の病気を知っている人しかいないから。
「まぁ、そんな事はいいや。
それよりも、この後何する?」
僕らはこの後、
ゲームセンターや雑貨屋、カフェに行った。
外を見ると、夕日が沈みかけていた。
「そろそろ帰ろっか。」
「そうだな。」
僕らはショッピングモールからでて、帰宅する。
「俺と真白は一緒だね!」
霧咲君は嬉しそうにそう言う。
「今日はどうだった? 楽しかった?」
彼は僕にそう質問する。
けれど、僕は答えるよりも先に、
質問したいことがある。
こんなことを言うと、彼を傷つけてしまうかもしれない。
だが、どうしても聞きたい。
「....霧咲君....正直に答えてください....。」
「...君は僕のことを...どう思っているんですか.....?」
言ってしまった。
この質問をするのは何度目だろうか。
彼が答えるまでの時間がとても長く感じられる。
「どうしてそんなことを聞くの?」
怒っているのだろうか。
口調が少し冷たい感じがする。
「...僕...思ったんです........。
....君は....僕にとって....たった1人の友達だけど....、
...君からしたら僕なんて..数いる内の1人でしかない....。」
「...飽きたら....他の人のところに.......
...行っちゃうのかな...って思ったんだ.....。」
僕は今確実に彼を傷つける言葉を発した。
彼は黙り込んでしまう。
自分で言っておいてなんだが、
黙られると、今すぐにでも謝ってしまいたくなる。
「俺は。」
霧咲君は覚悟を決めたかのような顔つきで
語り始める。
「俺は真白と、
友達以上の何かになりたいと思ってる。」
「自分でも上手く表現できない。
でも、真白とは友達で終わりたくないと思ったんだ。
君は俺の人生を大きく変えてくれるって感じたんだ。」
どう言う意味だ。
理解できない。
友達以上? 何だそれは。
僕には友達なんていなかったのだから、
その上など分かるわけがない。
「...友達以上...って....なんですか....?」
彼に疑問をぶつける。
「上手く説明出来ないけど、
友達より更にお互いの心に踏み込んで
楽しさも苦しみも一緒に味わう。 そんな関係かな?」
楽しさも苦しみも一緒に?
そんなのだめだ。
僕は不幸をおびき寄せてしまう。
霧咲君を巻き込んでしまったら、
僕はどんな顔で君に謝ればいいのだ。
しかも、僕といても楽しいことなんて何一つないだろう。
こんなの、
ただ僕が霧咲君に寄りかかっているだけじゃないか。
友達以上の関係なんかじゃない。
「...僕は君に...楽しさを分けることは出来ない.......。
.....苦しみを与えることしかできない.......。
..だから..そんなのは..友達以上の関係なんかじゃない...。」
僕はきっぱりと言ってのける。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
32 / 36